夕暮れ時、総菜売り場での静かなる攻防
いつもお世話になっております!
アナタのことを想ってやまない三郷店のstaff-Sです!
仕事を終えたある日の夕方。
ガレージアール三郷店の staff-S は、今日も一日の業務を終え、近所のスーパーマーケットへと向かった。
日々めまぐるしく変化する中古車市場も駆け引きの連続だが、
彼にはもう一つ、日々戦いを繰り広げる場所がある。
そう――総菜売り場である。
この戦いに勝利することにより、その日の疲労解消、翌日への活力が違ってくるのだ。
時刻は午後8時30分。
店内には夕食の買い物客が集まり始めていた。
しかし staff-S の目的は明確だ。
狙うはただ一つ。
「値下げシール」である。
総菜売り場へ到着すると、すでに数名のライバルたちが配置についていた。
スーツ姿の会社員。
買い物かごを抱えた主婦。
部活帰りと思われる学生。
誰も互いを見ない。
だが心の目は全員が同じ方向を見ている。
------------------------バックヤードの扉だ。
staff-S は直感した。
「始まるな……」
その空気は、オークション会場の開始直前にも似ていた。
すると扉が開く。
現れたのは値下げ担当の店員。
右手には値下げシール発行機。
まるで伝説の武器を携えた勇者のようだ。
周囲の客たちは沸き立つ心を隠し切れない。
そして動き出す。まるでハイエナかゴキブリのようだ。
しかし決して近づきすぎない。
近すぎれば店員にプレッシャーを与えてしまう。
離れすぎれば戦況を見失う。
店員もバカではない。
値引き前の商品を手に取ってしまうと”コイツは値引きせずにも買うだろう”と
千載一遇のチャンスを棒に振るのである。
絶妙なポジション取り。
staff-S は思った。
「これはオークションの車両下見と同じだな」
焦った者が負ける。
冷静な者が勝つ。
手に取った直後に値引きシールを貼られたとしても
後でそれを要求するような不作法は許されないのである。
店員はまず唐揚げ弁当の前で立ち止まった。
staff-S の心拍数が上がる。
「来るか?……半額……!」
だが貼られたのは20%引き。
周囲に微かな動揺が走る。
一人の会社員がすぐさま弁当を確保した。
時期尚早だ。あいつは仕事ができない。
本当の賢者はあらゆる状況を見越して最後にとどめの一撃を食らわせるものである。
staff-S は動かない。
まだだ、まだ・・・
彼の直感がそう告げている。
中古車相場も総菜相場も、待つことが重要な場面がある。
店員は次に寿司コーナーへ向かった。
その瞬間、staff-S の視界に入ったのは、少し高級な握り寿司。
普段なら手が出しにくい価格帯だ。
しかし、もし半額になれば話は別。
店員がシールを手に取る。
周囲の視線が集中する。
そして――--------------------------------------------------
------------------------------------------------------「半額」
ついにその赤い文字が見えた瞬間だった。
staff-S の右手が、まるでオークションで落札ボタンを押すかのような速度で伸びる。
しかしその刹那の瞬間に、隣の主婦も動いた。
一瞬の攻防。
コンマ数秒の世界。
結果、寿司は staff-S のかごの中へ。
勝利である。
遠慮などしない。
こうでもしないと厳しい生存競争を生き残れないのだ。
だが彼は決してガッツポーズなどしない。
勝者は静かに振る舞うものだ。
その後も値下げされた天ぷらを確保し、焼き鳥も無事獲得。
まるで良質なスポーツカーを相場より安く仕入れた日のような満足感に包まれる。
レジへ向かう途中、staff-S はふと思った。
「車の仕入れも総菜の値下げも、本質は同じだ」
相場を読む。
タイミングを見極める。
焦らない。
そして決断するときは一瞬。
こうして今日も、誰にも知られることなく戦いは終わる。
ガレージアール三郷店の staff-S。
昼は中古車業界の戦士。
そして夕方は、総菜売り場を駆ける“半額ハンター”なのである。
明日もまた、新たな値下げシールを求めて――。