頭文字M 第二話 「峠に現れた黄色い閃光 ― スイフトスポーツの挑戦」
プロローグ
Garage R三郷店の店長 Staff-S(インプレッサ) と、新人 Sugar Less(S2000) の店内バトルからしばらく。
その噂は近隣の峠を走る走り屋たちの間にも広がっていた。
ある夜、峠の休憩所に現れた一台の黄色いスイフトスポーツ。
軽快なエキゾーストを響かせ、降り立ったのはライバル店舗「Garage R本店」の若き刺客、Hiroki。
「インプレッサの店長に、新人が勝ったらしいな? …面白ぇ。
この峠で、お前らの実力を試させてもらうぜ。」
挑戦を受けるのはもちろん——Sugar Less。
第一章:峠に灯る火花
深夜の山道、ギャラリーの車が並びライトアップされる。
黄色いスイフトスポーツとS2000が、ローリングスタートで走り出す。
「スイフトか…パワーはないはずだ。けどあの軽さとコーナリング性能、油断できない!」
Sugar Lessは心の中で警戒する。
一方Hirokiは余裕の笑み。
「FR? 綺麗にドリフト決めりゃウケはいいだろうが、峠で本当に速ぇのはFFのスイフトなんだよ。」
第二章:軽さの牙
最初のヘアピン。
スイフトが驚異的なブレーキングでS2000のインに飛び込む。
「なっ…あの進入角度!? 車体が軽すぎて曲がれるのか!」
Sugar Lessはラインを譲る形になり、前に出られる。
観客たちがどよめく。
「やっぱりスイフトの軽さはバケモンだな…!」
「新人、もう追いつけねぇんじゃ…」
だがSugar Lessは冷静にスイフトを追う。
「峠の走りは…最後まで集中した奴が勝つ。」
第三章:反撃の狼煙
連続S字区間。
スイフトは軽快に切り返し、最小限のロスで抜けていく。
だがSugar LessはFRの挙動を利用し、テールを振り出しながらスムーズに最短ラインを描いた。
「この新人…無駄なドリフトじゃねぇ。タイムを削るための走り方だと!?」
Hirokiの顔から余裕が消える。
そして迎える最終セクション。
直線の少ないタイトなヘアピン群。
「ここで決めるッ!!!」
Sugar Lessは一瞬早めの減速から、クリッピングポイントを深く突き、スイフトのアウト側へ並びかける。
クライマックス
最終コーナー。
スイフトが軽さを活かし必死に逃げるが、S2000のトラクションが火を噴く。
「FRの加速力を見せてやるッ!!!」
観客の視界を、S2000のテールランプがかすめる。
ゴールラインを駆け抜けた瞬間——
S2000が、わずか半車身リード。
エピローグ
息を切らして車を降りるHiroki。
「新人がここまでとは…Garage R三郷店、やべぇ店だな。」
その目には、敗北の悔しさよりも清々しい光が宿っていた。
Sugar Lessは車体を撫でながら呟く。
「まだまだだけど…俺は、この峠で強くなる。」
店長Staff-Sが口元をほころばせる。
「Sugar、お前はもうただの新人じゃない。Garage R三郷店の切り札だ。」
峠の夜空に、静かにエキゾーストの余韻が溶けていった。
※この物語は全てスタッフが見た夢であり、フィクションです。
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