黒き余白 ~これから始まるBRZ物語 ~
こんにちは!突然ですが、
3色同じご飯食べると飽きちゃいますよね。
そこで今日は
いつもと違うテイストで
ブログを執筆してみたのでご一読ください!
第一章 黒の静寂に宿る可能性
夜の街灯がアスファルトを照らす。
その光を切り裂くように、一台の黒いクーペが静かに佇んでいた。
BRZ。2017年式、後期型「2.0 S」。走行距離7.4万km、修復歴あり。
だが、その“修復歴あり”こそが、この車の物語を始めるための余白だった。
黒という色には、全てを飲み込み、全てを映し出す力がある。
それは、過去の出来事も、これから描かれる未来も。
このBRZは、まるで新しい主人を待っているかのように静かにたたずみ、
「君の手で完成させてくれ」と語りかけてくる。
右ハンドル、6速MT。
自然吸気2.0リッターの水平対向エンジンが眠りながらも、
どこかで“まだ走り足りない”と訴えているようだった。
第二章 後期型という“成熟した素体”
BRZ後期型の魅力を語るとき、まずその「完成度」を外すことはできない。
前期型から後期型への進化は、単なるマイナーチェンジではなく“熟成”そのもの。
エンジン出力の向上、ボディ剛性の強化、サスペンションの最適化、
そしてドライバーとの一体感を高める操舵フィール――。
走る者が求める「鋭さ」はそのままに、
街乗りでも疲れにくい上質な味わいを手に入れた。
それが“後期型”という存在の意義だ。
そしてこの個体は、ほぼ手が入っていない“素の状態”。
言い換えれば、これからどんな方向にも育てられる「キャンバス」だ。
どんなホイールを履かせるか、どんな足回りを選ぶか、どんなマフラーをつけてサウンドを楽しむか、
その全てをこれから決めていける自由がある。
「完成されていない」――それは弱点ではない。
それは、あなただけの個性を描けるという強みなのだ。
第三章 修復歴という名の扉
“修復歴あり”と聞くと、多くの人は一歩引く。
だが、この車に関しては、それが“始まりのサイン”でもある。
確かに、一度は何かしらの手を入れられたことを示す印。
だが同時に、それは“選ばれし余白”の証でもある。
修復歴があるからこそ、価格は抑えめ。
その分、あなたのカスタムや整備、夢に投資できる余裕が生まれる。
「安く買って、自分で仕上げる」――
それは決して妥協ではなく、
むしろ“クルマを育てる楽しみ”を味わう最高のステージだ。
走行距離7.4万kmという数字もまた絶妙だ。
走り込むには十分、けれど酷使された感はない。
これからの物語を刻むには、ちょうどいい距離感。
つまりこのBRZは、「完成された作品」ではなく、
「これから書き足していく黒いノート」なのだ。
第四章 余白を塗り替えるのは、あなた
月明かりが黒のボディをなぞる。
その輝きは、夜の中にぽっかりと浮かぶ一枚のキャンバスのようだった。
修復歴、走行距離、ノーマルの姿――
どれも“欠点”ではなく、“物語の始まり”を意味する。
あなたの手でハンドルを握り、クラッチを踏み込み、
アクセルを少しだけ開けた瞬間から、
この車はあなたの色に染まっていく。
後期型という確かな走りの基盤を持ちながら、
まだ何者にもなっていない“黒き余白”のBRZ。
それは、過去を抱きながらも未来を恐れない、
未完成の魂そのものだ。
さあ、エンジンをかけよう。
その鼓動は、あなたの心拍と重なり、
やがて夜を切り裂く音楽となる。
――黒き余白。
そこに描かれるのは、あなた自身の物語。
このBRZが、あなたと出会うその瞬間を、静かに待っている。